諸行ほぼ無常

22歳が独りごとを書く。

狭い家に移れば、物の量は自動的に減る

自分のことをミニマリストだと思っていた。
 
 
今年名古屋に引っ越してくる前は、東京の実家から大学に通っていた。
 
就職が決まる前から「実家を出よう」と考えていたので、大学3年の後半くらいから引っ越しを見据えて断捨離を始めた。数々のミニマリスト系ブログや本に影響されていたのだ。
部屋をあさってみると、不要なものが出てくる出てくる。幼稚園時代の絵、小学校時代に書いた小説(長くて原稿用紙40枚くらい)や、中学受験の模試の成績表などが出てきて、懐かしい気持ちに浸ったりしていた。そういったものも、ざっと目を通してから捨てた。
 
断捨離には、ヤフオクもけっこう活躍した。
主に売っていたのはゲームやCDだが、売れそうなものは割となんでも出品していた。
売ったものは、1年半で20〜30万円くらいのお小遣いになった。
 
最終的には物の量は半分くらいになり、これで引っ越してもすっきり暮らせるだろうと思っていた。
 
大学4年(今年)の2月になって今の家に引っ越してきたときは驚いた。持ち物を一通り入れてみたら、クローゼットがかなりパンパンになってしまい、入りきらない物まで出てきたのだ。
 
この理由にはすぐに気づけた。実家と今の家では、収納の量がまるで違うのだ。
 
僕の実家はいたるところに物がしまえるようになっている。
 
ベッドが3つあるというのに、和室の押入れには、布団が5枚くらい入っている。
ちなみに来客が泊まっていったことは、僕の記憶によるとない。
 
廊下には横幅2mを越す巨大なクローゼットがあり、とにかく雑多なものが放り込まれていた。
 
靴箱もとにかくすごい容量で、80足くらい入るスペースがあったが、その7割くらいは母の靴で埋まっていた。
 
妹と父の部屋にはロフトがある。ロフトは案の定、ただの物置きになっていた。
 
要するに、僕の実家はマキシマリストのための家だったのだ。多少物が多くても、無理やり片付ければ生活空間はそれなりに綺麗に保てる。
 
対して今の家は標準的な1Kのマンション。7畳弱の部屋に、幅1.2mほどのクローゼットがあるだけだ。
僕は引っ越してから、クローゼットに入りきらない物をたくさん手放した。それはミニマリストだからではなく、単純に収納しきれないからだ。ヤカンいっぱいの水を全てコップに注ごうとすればこぼれてしまうのと同じ。
引っ越し前に限界まで厳選したと思っていた物の中でも、まだ手放せるものはたくさんあった。
 
このことからいえるのは、「物の量は家の広さで決まる」ということだ。
もしあなたが「物を減らしたいんだけどなかなか減らない」という状況にあるとしたら、それはあなたのせいではない。広い家が悪いのだ。
 
本気で物を減らしたいと思うなら、半分の広さの家に引っ越せばいい。減らす必要性が生じないと物は減らない。